「国債パニック」を読んだ

f:id:yyama1556:20160515161004j:plain

国債パニック」を読んだ

2013年に国の借金が1,000兆円を超えて、このまま増え続けると、国が破綻するとかニュース等でも繰り返し伝えられている。私も、国が今のままで借金を完済できるとは思わない。

もし、本当に破綻するとして、われわれの生活にどのような影響があるのか、どのような防衛策があるのか、ゲーム理論を用いて具体的に書かれていた。

経済のことは学者とはいえ、今後のことを正確に予測することは難しいので、すべてを鵜呑みにする必要もないと思うが、自分の資産を守る方法を少しでも学ぶことができてよかったと思う。

読者がこの本を読んでいるとき、すでに国債が暴落している事も想定して書いている。著者としては、暴落はいつ来てもおかしくないという考えなのだろう。

全体的に経済初心者向けで、小難しい専門用語も使わずに説明していた。すごく読みやすく一気に読んでしまった。


著者について


2013年に京都大学を定年退職し、現在、いろいろな団体の理事や理事長をしている。ゲーム理論や経済に関する著書を数多く持っていて、怪しい人ではないと感じている。

個人のホームページがこれだ。みにくい。

逢沢明の経世済民


固定金利住宅ローンを組んでいれば、インフレ対策になると思っていた

f:id:yyama1556:20160515162540j:plain

フラット35などの固定金利住宅ローンを組んでいれば、突如のインフレにより、金利が50%とかになっても、返済金額は借り入れ時の金利が適用されるので、心配ないと思っていた。

しかし、大幅なインフレが起きた場合は、固定金利といえど、利率が変えられる旨、契約書の隅っこに小さい字で書いてあるそうだ。国も銀行を守るため、金利アップを許容するという。これは怖い。とりあえずフラット35のページを読んでみたが、そのような免責事項を見つけることはできなかった。本当だろうか。

防衛策

f:id:yyama1556:20160515162940j:plain

円が極端に安くなる。1ドル500円とか1,000円だ。そしてインフレがくる。今、預金が1,000万円あっても、10倍のインフレが発生すると、その価値は今の100万円程度になってしまう。

セルシオを買おうと思って、無駄遣いをしないで、10年以上貯蓄をして、いざ、買おうと思ったら、国債暴落・インフレが発生し、しかたなく中古のEKワゴンで我慢する。という悲劇が起こりえるのである。

防衛策としては、外貨預金、金など基本的に円以外の資産を持つことが基本になる。

おもしろかったのは、お金を持っている親世代は、銀行預金はインフレに対し弱いので、子供の住宅資金として貸し付けるのが理想といっていた。

親としては、経済破綻時の預金封鎖。そして預金封鎖中の急激なインフレで、資産価値が数十分の一・数百分の一に下がってしまうことに対する防衛策になる。

子供としては、銀行に借りたローンの金利がいきなり数十パーセントなってしまい、住宅を手放すしかなくなってしまうリスクに対応できる。

なるほどです。

まとめ


この著者のように国債暴落はすでにいつ起きてもおかしくないという意見がある一方、国債暴落説というのは財務省の陰謀という説もある。

diamond.jp


どちらが正しいか素人の私としては、判断できないが、「備えあれば憂いなし」ということで、できる対策はとっておいたほうが良いのではないだろうか。


国債パニック ゲーム理論で破綻時期を警告!

国債パニック ゲーム理論で破綻時期を警告!


著者のその他の作品

ゲーム理論トレーニング

ゲーム理論トレーニング

金融パニック 国債破綻後の日本を予測!

金融パニック 国債破綻後の日本を予測!

戦略思考を磨くゲーム理論トレーニング

戦略思考を磨くゲーム理論トレーニング